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貞操権侵害とは
貞操権とは、自己の意思に反して性的な侵害を受けない権利を言います。貞操権を侵害された場合、慰謝料を請求することができます。例えば、男性が既婚者であることを隠したり、騙したりして、女性と交際する場合が典型的なケースとなります。このような場合、男性側の違法性や不法性が大きい場合、女性は慰謝料を請求することができます。
慰謝料請求が可能となる条件
男性側の違法性や不法性が大きい場合、女性は慰謝料を請求することができますが、違法性や不法性が大きい場合とはどのようなことを言うのでしょうか。
違法性や不法性が大きい場合とは、男性が既婚者であることを隠して交際し、結婚を約束するなどしており、その結果、女性が妊娠や出産していた場合などです。もっとも、女性側が既婚者であることに気付いていたにもかかわらず、交際を継続していた場合や性的関係がない場合などについては慰謝料請求が認められないと解されます。
弁護士に依頼した場合の手続・慰謝料額
貞操権侵害の慰謝料請求を弁護士に依頼した場合、弁護士は通常、侵害者に対して内容証明郵便を送付して慰謝料を請求します。侵害者が話し合いに応じれば、最終的には金銭的に解決し合意書を作成します。話し合いに応じない場合は、訴訟を提起して解決することになります。
慰謝料額ですが、ケースバイケースで一概には言えませんが、過去の裁判例では100万円や165万円の慰謝料を認めた事案があります。